ワシテックス

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ワシテックスと類似製品との違い

ワシテックスは「紙を原料とした糸」です。
紙を原料とする糸自体は、実は 20~30 年前から製品として日本にも存在しており、主にアパレル分野で使われていました。
しかし、用途の狭さと価格面の課題から、広く普及するには至りませんでした。
当ページでは、ワシテックスと従来の紙の糸の「4つの違い」からご紹介させていただきます。

違い①:柔らかさ・しなやかさ

最も大きな違いは、「柔らかさ」と「しなやかさ」です。
一般的に紙を糸にすると、紙本来の特性がそのまま現れてしまいます。

紙をクシャッと丸めると角ができるように、硬さやゴワつきが糸にも残り、しなやかさに欠ける「硬い糸」になってしまうのです。

この硬さは、生地づくりの工程にも悪影響を及ぼすことがあります。
それは、生地を織る・編む機械に糸を通すときに抵抗が生まれ、糸が切れてしまうなどのトラブルです。

一方、ワシテックスは違います。
紙に他の繊維を組み合わせる撚糸技術によって、柔らかく、しなやかな糸が実現しました。

さらに、織機・編機に負担がかからないよう、機械との相性に配慮した自在の設計ができるため、機械に優しい糸が開発できました。

違い②:風合い

ワシテックスの生地は、織物でありながら、まるで和紙のような優しいナチュラルな風合いを持っています。
この風合いも、林撚糸の独自技術によって実現できたものです。

一般的には、機械への負担を考えた場合、生地表面の凹凸を抑えた方が負担が軽減でき、生地にした場合に、均一な見た目に仕上がり になると考えがちです。
しかしその場合、糸の一部に少しでも不具合があると、編み傷・織り傷として目立ち、製品として使えない生地になりやすいという問 題が生まれます。

ワシテックスは、機械への負担がかからない範囲で、あえて「ちょうど良い不均一」をつくる設計を行っています。

この不均一さが生地になったとき、自然な陰影を生み、遠目には和紙のような表情が生まれるのです。
この風合いは、紙だけでは出せない風合いであり、異素材を適切に組み合わせる技術があってこそ実現できたものです。

違い③:幅広い用途と価格面の改善

従来の紙の糸は、硬さと独特のシャリ感から夏場のアパレル用途に限定されていました。
その上、コットンなどに比べると、価格や肌触りの面では、エコ素材であっても広く選ばれる状況にはなりませんでした。

しかし、ワシテックスは異なります。
紙を原料としながらも、ふんわり感・モコモコ感など、素材感を大きく変える加工を可能にしました。

紙とウール、紙とアクリルなど、素材同士を掛け合わせることで、今まで夏用途に限られていた紙の糸を「冬物や産業資材にも使える 素材へ拡張」することができました。

これは、林撚糸が得意とする 「素材感を変える撚糸技術」 によるものです。
アパレルの枠を超え、日本でも類を見ない紙の糸として進化したのがワシテックスです。

違い④:大阪・関西万博での「産業資材」としての採用

また、従来の紙の糸は「エコ素材」でありながら、アパレル用途止まりの素材でした。

一方、ワシテックスは柔らかさ・用途の広さを両立したことで、産業資材として活用できるレベルに進化しています。
その結果として、大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」のサンシェード素材として採用いただくことができました。

従来の紙のイメージといえば、「破れやすい」「湿気に弱い」「使い捨て」といった印象が一般的です。

しかしワシテックスは、紙を撚り合わせて強度を高めることで、再生紙を「エコな産業資材」として活用できる新しい価値ある素材へ と生まれ変わらせることができたのです。

WASHITEX の背景

Background

そもそもワシテックスとは何か?

ここまで、ワシテックスと従来の紙の糸との違いをご紹介しま した。
しかし、林撚糸が最もお伝えしたいのは、ワシテックスは単な る「紙の糸」ではないという点です。

それは、ワシテックスとは、紙を原料とした糸をつくるための「林 撚糸独自のノウハウと技術の名前」であることです。

ワシテックスノウハウがあれば、どんな領域でも活用できる「紙の糸」が作れる

産業資材

アパレル

インテリア

用途に応じた硬さ・柔らかさの調整が可能となり、目的や使用分野に合わせて調整できる柔軟性があります。
つまり、製品ごとに設計できる「紙の糸を作る技術」そのものがワシテックス技術なのです。

約 20 年前から技術を開発

林撚糸でワシテックスの技術開発が始まったのは、約 20 年前です。
紙の糸が市場に登場し始めた頃、三代目社長が次の課題意識を持ったことがきっかけでした。

当時の紙の糸は、

という状態でした。
そこで三代目社長が抱いたのが、その逆転の発想です。

このような思いから、ワシテックスの技術開発が始まりました。

他社には実現できない2つの理由

理由①:ワシテックス技術の難しさ

開発当初は、紙の特性上、「冬物にも使える、柔らかく、ふんわりした紙の糸」を作ることは困難を極めました。
紙を「柔らかく、ふんわりとさせる」には素材上の矛盾があるからです。
まず、和紙特有の「クセ」があります。

和紙特有の「クセ」

これらは紙そのものの性質であり、根本的な技術課題でした。
しかし、林撚糸には「異素材を組み合わせる撚糸技術」があります。異素材を組み合わせることで、課題をクリアにすることができま した。

林撚糸は創業以来、さまざまな素材を掛け合わせ、素材特性を活かしながら弱点を補う撚糸技術を磨いてきました。

そこで、紙の風合いを活かしつつ、ポリエステル繊維・コットン・アクリルやウールなどを組み合わせ、柔らかさや膨らみを与えることに成功。

こうして、従来の紙の糸とは全く異なる質感・用途を持つ「アパレル向けのワシテックス」が誕生したのです。

初めはアパレル向けに開発したワシテックスでしたが、技術の蓄積により、現在では産業資材など、アパレル以外の領域にも展開できる素材へと進化しました。

理由②:林撚糸の独自ルート

ワシテックス技術を成立させるためには、「紙を糸にする撚糸技術」だけでは不十分です。
紙を糸として扱える状態にするまでには、複数の工程と専門性が必要になります。
代表的な工程としては、次のようなものがあります。

しかし、一般的なスリット加工会社や原料メーカーが、撚糸に適した仕様で対応してくれるとは限りません。
撚糸に使う素材は、短いカット品では意味がなく、「紙を細く長いテープ状にしている状態」である必要があるためです。

このように、ワシテックス技術の背景には、これら一つ一つの加工に対応できる協力企業とのネットワークが存在しています。
そして、それぞれの企業が、ワシテックスに必要なノウハウを分担しています。

つまり、複数社の技術とノウハウが結集しているからこそ成り立つ素材であり、撚糸工程だけ真似しても再現できるものではありませ

WASHITEX が活きる領域

Applications

ワシテックス技術が活きる領域は「無限大」

まさに、ワシテックス技術が活きる領域は、無限大です。

開発当初はアパレル用途から始まりましたが、現在ではインテリアや産業資材など、幅広い分野で活用が広がっています。

実際に大阪・関西万博で展示した際には、来場者の方々から次 のような声をいただきました。

この声を受け、林撚糸では特に外資系ホテルや、環境配慮をブランド戦略に取り入れている企業との相性が良いと考えています。
ワシテックス技術は、紙の柔らかな風合いを活かしつつ、防炎性や耐久性を付与することも可能です。

そのため、次のような用途にも展開できます。

カーテン・サンシェード
【ホテルや商業施設向け】

内装材・パーテーション
【オフィスや公共施設向け】

衣装素材
【展示会や空間デザイン用】

アパレルに限らず、空間演出や機能性が求められる領域でも活かすことができる素材こそ、ワシテックス技術なのです。

ワシテックス技術の可能性

日本ではまだ、紙の糸を「エコだから選ぶ」という価値観が十分に浸透しているとは言えません。
しかし世界ではすでに、特にヨーロッパを中心に、サステナブル素材の採用そのものがブランド価値を高める取り組みとして進んでい ます。
ワシテックス技術は、そうした企業にこそ活用いただきたいと考えています。

さらに、ワシテックス技術の普及にはもう一つ、大きな目標があります。

それは、「日本国内で資源を循環させ、日本の中小企業だけで製品をつくり上げること」です。

従来の繊維産業は、原材料の多くを海外に頼ってきました。

しかしワシテックス技術は、国内で回収された再生紙を主原料とし、日本各地の中小企業の技術を掛け合わせることを推進している一 般社団法人持続可能・創造協議との協力によって国内完結型の生産体制を実現しています。

これは、海外依存を減らし、環境負荷を抑えながら、日本の技術で価値を生み出すことができる、いわば「資源の国内循環モデル」です。
もし次のような想いをお持ちであれば、ぜひご相談ください。

ヒアリングを通して用途や狙いを伺い、どのような技術的アプローチが可能か、具体的な形でご提案いたします。

私たちは素材提供にとどまらず、協業ネットワーク全体の強みを活かし、最適なソリューションを共につくる存在でありたいと考えて います。

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